食事のマナー

■食事のマナー


食事のマナーは、和食、洋食、中華など食事の種類に応じて異なります。
それぞれの食事と場所にふさわしいマナーを身につけましょう。



■和食ー座り方

部屋に入るときは、上司と一緒なら上司の少し後を歩くようにします。入り口近くになったら上司より前に出て、上司のために襖を開けます。

上司が入った後で、「失礼します」と声をかけて自分も部屋の中へ入ります。床の間に近いところで床の間を背にするところが上座です。
部下が上座で上司は下座ということがないように気をつけましょう。

正座は足がしびれます。どうしてもくずしたいときは、ひとこと「失礼させていただきます」と断ってからくずします。

■和食ーはしの使い方

箸の持ち方・置き方・使い方
和食では箸の使い方が最も大切です。
箸は三手でとります。まず、右手で箸の中ほどをつまみ、左手で箸の下のほうを支えます。そのまま右手を持つ箇所にすべらせ、クルッと回して持ちます。
箸置きがある場合は、箸置きに置くようにします。箸置きがない場合は、袋に入った箸であれば、箸の袋を結ぶような形にして箸置きにします。「茶碗や器の縁の上に箸を渡すように置く(渡し箸)」「ご飯に箸を突き立てるように置く(仏箸)」などがマナー違反です。

[箸使いのタブー]
 @迷い箸・・・「これにしようかな、あれにしようかな」と箸を持つたまま迷う。
 A移り箸・・・いったん箸をつけながら他のものに箸を移す。
 B寄せ箸・・・箸を器に入れて引き寄せたり、逆に箸で器を向こう側へ押しやる。
 C探り箸・・・何が入っているのかなと、中のものを箸で探る。
 Dねぶり箸・・・どれを食べようか迷いつつ、つい箸をなめてしまったり、箸に付いたご飯粒や汁をなめてとる。
 E横箸・・・箸をスプーンのように使う。
 Fさし箸・・・料理に箸を突き剌す。

■和食ー食事中のマナー

食べるときは汁ものからいただくようにします。次にご飯、おかず、の順で、これを繰り返します。ご飯をお替わりするときは一口残してお替わりを頼みます。お替わりは、両手で受け取り、いったんお膳に置きます。食べられないと思ったものは箸をつけてはいけません。

一緒に食事をする人に不快感を与えないためにも、「顔を料理の方へ出して食べない」「口に食べ物を入れたまま話したり、音を立てない」「フーフー吹いてさますようなことはしない」といったことのほかに次のような点に気をつけましょう。

 @食事の途中で席を立たない。雑用、トイレなどは、着席前に済ませておく。
 A爪楊枝は食事中には使わない。食後に使う場合も、左手で口を覆って手早く済ませる。
 B話に夢中になって箸を振り回したり、人を箸で指したりしない。箸を握りっぱなしにしたり、箸を持ったままの手で器を持つのもタブー。
 C椀越しに前方をのぞき見るのは「にらみ食い」といって不作法とされる。
 D食事中に髪をさわらない。
 E食卓の上にはモノを置かない。タバコなどもモノに含まれる。
 Fお茶は食事が終わってからいただく

■洋食ー席り方

洋食の場合、男女交互に座るのが原則です。
壁や暖炉のある方、庭に面した方が上席で、出入り口に近い方、庭を背にした方が末席となります。
椅子の左側から入って席につきます。椅子の位置によって入りにくい場合は右側から入ってもかまいません。

正式の会食などで夫婦そろって出席する場合や女性が交じる場合には、男女交互に席が設定されるので、男性は、右隣りの女性の椅子を引いて座るのを手伝います。男性は両隣りの女性が座るのを見届けた後に座ります。

テーブルを離れるときも、右隣りの女性が立ちやすいように椅子を引いてあげるようにします。

■洋食ーナイフ・フォークの使い方

使う順番に外側から並んでいるので、外側から取っていけば迷うことはありません。
正面に並んでいるのはデザート、コーヒー用のものです。食事は終わっていないけれどもいったん休めるときは、ナイフやフォークを左右別々に斜めに置きます。食べ終わったときは両方そろえて皿右隅に斜めに置きます。

ナイフやフォークはなるべく音を立てないように使います。食べ物を切るときは、一度に全部を切らずに一口分ずつ切って食べるようにします。スープを飲むときはスプーンは手前から向こう側へすくうようにして飲みます。飲み終わったら、スプーンは受け皿の上に置きます。

食事の途中でナイフやフォークを落としてしまったら、ウェイターを呼び、新しいものと交換してもらいます。自分で拾ってナプキンで拭いて使ったりしてはいけません。

■洋食ー食事中のマナー

@音を立てて食べない。
A食器をガチヤガチヤさせたり、料理を切る音など物音を立てないように気をつける。
B料理を口の中に入れたまま話したり、お酒を飲んだりしない。
C人の前に手を伸ばさない。遠くにあるコショーや塩などは、手を伸ばして取ろうとしないで、隣りの人に頼んで取ってもらう。
D食べないうちから調味料をかけない。一口も料理を味わわないうちに塩やコショーをふりかけるのは失礼にあたる。
E食器を手で持たない。日本料理とは違い、皿を持ち上げるのはマナー違反。
Fタバコは吸わない。
Gテーブルにものを落としたり、こぼしたときは自分で始末しない。筒単に拾える小さなものなら、自分のスプーンやフォークを使って拾い自分の皿の端に置く。水をこぼしたり、ナイフや フオークを床に落としてしまったときは、ウェイターを呼んで始末してもらう。
Hウェイターを呼ぶときは大声を出さない。部屋にはサービス係が待機しているので、手を上げるだけですぐに来てくれる。
I中座するときは目立たないようにする。テーブルについてから、どうしてもトイレに行きたいなどというときは、隣りに座っている人に「ちょっと失礼します」と小声で断って目立たないように席を外す。ナプキンは軽くたたんで椅子の上に置いておく。
I爪楊枝は使わない。爪楊枝がある場合でも、テーブルについたまま、あるいは人前で使うのはタブーなので、人目につかないところで使う。

■中華ー座り方

中華料理は大皿に盛った料理をおおぜいで囲んで、和やかに楽しく食べる料理です。どちらかというと、あまり形式ばらないものですが、全員で料理と会話を楽しめるように心がけたいものです。

8人から10人が丸テーブルにつくことが多いのですが、四角いテーブルの場合もあります。上座、下座の決まりは、あまりはっきりはしていませんが、一応の目安として、個室ならば入り口から遠い席、広間の一角ならば屏風や額縁、絵などが掛かっている壁側が上座となります。

中華ー料理の取り方

料理は回転式の台の上に置かれます。全員が揃ったところで、前菜、あっさりした料理から濃厚な料理が数品、スープ、ご飯かおかゆ、菓子、果物といった順序で料理が出てきます。

料理が出てきたら、主賓(上座にいる人)から自分の皿に取り分け、次の人に回します。回すのは時計方向が原則です。勝手にグルグル回してはいけません。取る量はテーブルについている人の数と自分のおなかの具合を配慮して決めます。最後の人には一口分しかなかったなどという失礼のないように気をつけます。スープなどウェイターが給仕してくれる場合は、ウェイターにまかせます。

料理は主賓が手をつけてから食べます。洋食と同じようにスープなどを音を立ててすするのはマナー違反です。骨付きの鶏料理は手で食べてかまわないことになっています。骨は骨入れの壷か皿の上に置きます。

皿が汚れたら、どんどんきれいな皿に取り替えて使うようにします。前菜と一緒に中国酒が出されたら、乾杯をしてから飲み始めます。好みによっては添えてある氷砂糖を入れてもよいでしょう。
I食事は会話を楽しみながら周囲のペースに合わせる。

■中華ー食事中のマナー

@同じ種類ばかり取らない。
A一度自分の皿に取ったものは残さず食べるようにする。
B回転台を回すときは他の人が料理を取っていないことを確かめてからにする。
C食べたい料理が遠いときは、無理に手を仲ばさず、回転台を回すか、近くの人に取ってもらう。
D隣りの人と箸を交差させて料理を取らない。他の人が取り終わるのを待って自分の前に料理を回して取り分けるようにする。

 

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