メールのマナー

■メールのマナー


メールは、ネットワークを経由して送受信されるので、情報をのぞかれたり、盗まれる可能性があります。
セキュリティには充分を注意を払いチェックします。



■メールの心構え

メールは、ネットワークを経由して送受信されるので、情報をのぞかれたり、盗まれる可能性があります。名簿や申込書など、特に個人名、住所、クレジットカード番号などの個人情報を送るときは、セキュリティを充分チェックします。セキュリティが危ないときは、郵送や宅配便、ファクスなど、別の通信手段を使うことも考えます。

誤ったアドレスにメールを出してしまうと、アドレスが使われていない場合は戻ってきますが、使用されている場合はその人宛に届いてしまいます。自分に関係のないメールが届いた場合、ほとんどの人は削除するだけで送信者に間違いを知らせることはありません。

出したはずのメールが届いていないときは、送信済みフォルダからメールを呼び出してアドレスが正しいかどうかを確認します。初めて出すメールアドレスの入力は慎重に行うようにしましょう。

メールの基本は、短い文章で簡潔に書くことです。ビジネスとして使うメールは数行以内にまとめることが基本です。

■メールの宛名・タイトル

メールでは、メール本文以外に、タイトル(件名)や宛名(宛先)や発信人名を表示します。このとき「宛名に敬称を含めておく」ちょっとした心づかいが大切です。

メールソフトのアドレス帳は住所録と同じようなものですが、ここで書いた宛先情報が相手のメールソフトに表示されることを念頭におき、あらかじめ相手の名前に「〜様」と敬称をつけておくのです。自分宛に届いたメールの宛先をチェックする人は少ないけれど、マナーや礼儀にこだわる人が見れば、送信者への印象が変わってくるでしょう。

タイトルも同じように、「出欠の確認」よりは「ご出席のお願い」のほうが相手を敬う気持ちがあらわれています。ただしタイトルのような短い言葉でスマートに敬意を示すには日ごろから敬語を使うことに慣れておくことが必要です。

メールでいきなり敬語をうまく使いこなすのは難しいでしょう。しかし、宛名やタイトルの書きかたひとつであなたの人格が判断されてしまうこともあることを覚えておきましょう。

■メールの上手な書き方

メールでは、ビジネス文書のように形式ばった書き方をする必要はありませんが、マナーを無視したメールでは、仕事の仕方や常識を疑われかねません。常に相手の立場を考えるということを心がけましょう。

・会社名は省略禁止
文頭に書く宛名の会社名は省略せず、「株式会社○○」というように書きます。アルファベットなどで略称を用いている場合でも省略せず、フルネームで書きます。役職や氏名も同様です。人に対する敬称には必ず「様」を使います。「殿」は上位の人が目下の人に対して使う言葉なので、使わないほうが無難でしょう。

・最初に名乗る
メールアドレスを見ただけでは差出人が特定できないものがあります。また、操作ミスで関係のない人に送られてしまう場合もあります。誰から届いたメールなのかはっきりわかるように、本文の始めに会社名や名前を明示します。

・簡潔にあいさつする
手紙のような丁寧な時候のあいさつは必要ありませんが、簡単なあいさつや、必要に応じて感謝の言葉を添えます。社外ならば「いつもお世話になっております」、社内ならば「お疲れ様です」などと入れるとよいでしょう。

・結論から始める
相手は短い時間にたくさんのメールに目を通すこともありますし、画面の字は読みにくいものです。そのためにも「結論から始める」「用件は箇条書き」など、読みやすく書くことが大切です。メールは短いほどよいと心得ましょう。

・改行とスペース
本文の一行は全角で35文字程度とします。送り手のメール作成画面と、受け手の受信画面は必ずしも同じとは限りませんので、1行が長すぎると妙なところで改行されてしまうことがあります。35文字程度で改行し、見やすいように段落ごとに1行分のスペースを入れるとよいでしょう。

・簡潔な件名
メールを受信した人は、受信トレイに何件も並んでいるメールの中から、重要なものとそうでもないものを見分け、処理しています。件名には用件が一目でわかるような簡潔なものをつけます。

■返信メール

受信メールの引用は最小限に 
受け取ったメールに返事を書く場合、元のメールの一部を引用して返事を書く場合と、元の文章をすべて残して返事を書く場合があります。ほとんどのメールソフトでは、受け取ったメールに返信するとその文面にあらかじめ相手の文章が「 > 」というマークで引用されます。全部を残しておくと、どのメールヘの返信なのか確認することができます。
しかし、返信メールに自分が送ったメールがすべて付いてくるのは、あまりよい気持ちがしない場合もあります。こうしたときは、必要な部分だけを自分のメールの中に取り込み(引用文には「>」などをつける)、次の行から自分の返事や意見などを書いていきます。

メールのタイトルについては、返信すればタイトルの手前に「Re;」という符号が付きます。これは「返信ですよ」という意味ですが、簡単なメッセージなら何に対する返信なのかをわかりやすくなりますが、この状態でお互いに返信しつづけるより、本文の内容に合わせて書き換えれば丁寧な応対となります。

■メールのCC機能

メールには、CC (Carbon Copyの略)という機能があり、これは発信人が宛先以外の人に同じメールを同時に送る機能です。
TOヘッダに書くアドレスは、そのメールに返事をしてもらいたい人のものであるのに対して、CCはそのメールの内容および出したことを知っておいてもらいたい人のアドレスであり、送り手は返事を求めていません。

取引先ヘメールを送る時にCCで上司に送れば、経過をリアルタイムに上司に伝えることになります。
こういう送り手からの使い分けは受信者も受信リストで確認できます。たくさんの人に出すメールも、内容が同じならメールを書く手間は一度で済むから、CCや宛先の複数指定機能はとても便利です。
しかし、CC機能は便利だからと言って安易に使うと一つのメールによって、メールアドレスが意図しない人に公開されてしまい、プライバシーの侵害になりかねません。

もし多人数に同一メールを送りたいなら「CC」ではなく「BCC」機能を使いましょう。BCCは「ブラインド・カーポン・コピー」の略で、同報送信者の名前を隠したまま複数のあて先にメールを送信できる機能で、案内メールなど不特定多数に送信する場合に使います。
宛先を発信者にして、つまり自分宛に送るようにしてBCCを使えば、同報発信者同士が互いのメールアドレスを知ることはありません。

■添付ファイル

添付ファイルは文字だけしか扱えないテキスト形式の電子メールで画像や音声、表計算ソフトのデータをメールに貼り付けて送るという機能のことです。

ただし、便利だからと言って使いすぎには注意しましょう。添付ファイルの許容容量は会社やプロバイダーのメールシステムによって異なっているからです。相手のメールアドレスを管理するコンピュータが1MB(メガバイト)の容量しか扱えない場合に2MBの添付ファイルを送信しても、オーバーフローを起こして相手のメールシステムから遮断されてしまいます。

この状態を回避するためには分割メールという手法を使えます。つまり、2MBのファイルを1MB+1MBの2通のメールに分割して送信し、相手のメールソフトで自動的に結合してもらう方法です。
ただしこの場合にも注意点があって、相手のメールボックスが未読メールでいっぱいになっている場合は届かないことがあるし、メールを分割して送信したメールソフトと、分割メールを受信して結合するメールソフトの相性があわない場合は結合されないので表示することができません。

また、大きなデータを受信する場合は時間がかかるので、送信する前に相手に予告したほうがいいでしょう。

■メールの使用

メールの良さは相手の都合を気にしないでメッセージを送れるところです。ただしこれは送る側の都合であって、受信した人がそのメールをすぐに読んでくれるとは限りません。
つまり、急ぎの用件を伝えたい場合、電子メールを送るのは良い方法ではないということになります。便利だからといってあらゆるメッセージに使用するのは考えものです。

たとえば上司から「○○の件について報告せよ」というメールを受け取った場合は、メールでの返信を考えず、まず上司の席に行き、簡潔に結果と経過を説明します。そこで上司が納得してくれ、「わかった。それでは今の内容を報告書など文書にして提出してくれ」と言われて初めてメールを活用することになります。

このほか、相手にお詫びしなくてはいけない時も電子メールは適当ではありません。用件を伝えるよりも気持ちをあらわすことが目的の場合は、まず面会、あるいは電話、あるいは自筆の封書です。
メールは便利ですが、それだけに気持ちを表す手段としては役不足であるということを覚えておきましょう。

 

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