冠婚葬祭ー弔事のマナー

■冠婚葬祭ー弔事のマナー


弔事で主なものは葬儀への出席です。
特にビジネス社会では付き合いの幅が広がるにつれて、葬儀に出席する機会も多くなります。



■訃報を受けたとき

・訃報を受けたら
弔事で主なものは葬儀への出席です。特にビジネス社会では付き合いの幅が広がるにつれて、葬儀に出席する機会も多くなります。
葬儀では招待状は届きません。社員やその親族であれば、喪主から総務部門に連絡が入りますが、お客様や取引先の不幸については、連絡が入ることはまれです。総務や営業関係の人は、新聞の死亡欄などで、お客様や取引先に不幸がないかを毎日チェックするとよいでしょう。
社員やその親族、あるいは取引先などから訃報が入ったら、まず相手にお悔やみの言葉を述べ、「亡くなったのは誰か」「通夜、葬儀、告別式の日時と場所」「宗教」などを確認します。
こうした点を確認したら、上司に報告して、社員として対応するのか、個人的に対応するのかの判断を仰ぐようにします。社員として対応するのであれば、社内規定に従って行動します。

・対応のポイント
 @とり急ぎ弔問にかけつける(親友など本当に親しい人が亡くなったとき)。
 A通夜に参列する。
 B葬儀、告別式に参列する。
 C弔電またはお悔やみ状を出す。
 D供物、香典を供える。
 E受付などを手伝う。

■通夜

一般的には、通夜は仮の席とされ、故人と特別親しくなければ弔問せず、葬儀・告別式に出席するのが通常です。しかし最近は、ビジネス関係であれば、通夜、告別式のどちらか都合のつくほうに出席するのが一般的になっています。

服装は、訃報を聞いてとりあえずかけつける席ですから、平服でもかまいません。ただし、男性であればネクタイは地味なものに、女性の場合は、地味な服装に着替え、アクセサリー類を外し化粧を地味に直して訪問したほうがよいでしょう。

通夜振舞いは故人との最後の食事なので、勧められたらできるだけ受けるようにします。ただし、いつまでも長居せず、故人とは関係のない世間話や仕事の話はしないよう気をつけます。

お悔やみの言葉は、手短かに弔意だけを述べます。「このたびはご愁傷さまです。心からお悔やみ申しあげます」などと小さめの声で、いたわりの気持ちを表します。

■葬儀・告別式

・服装
男性は喪服か、ブラックスーツ、ダークズーツが一般的です。黒でなくても地味な色のスーツに白のシャツ、黒無地のネクタイをします。
女性の服装は、黒でなくても地味な色の洋服でかまいません。アクセサリーはパールのネックレス程度にします。派手な指輪ははずしますが、結婚指輪などはつけたままでよいとされています。バッグ、靴などの小物は黒か地味な色の物を用います。赤いマニキュア、真っ赤な口紅などは控えます。
弔辞を読む場合は、男性も女性も喪服を着用します。

・記帳
受付で会葬者芳名帳に、会社名、所属部署名、氏名を記入します。代理で参列する場合には、本来出席するはずだった人の氏名を書き、その下に「(代理)」と書き添えます。

・香典
香典は、霊前に供えるお香や供物、供花の代用でしたが、現在では葬儀費用の扶助の意味からも、お金を包む香典を供えるのが一般的になっています。
香典はふくさに包み、受付でふくさから出して、先方から見て正面になるようにして渡します。霊前に香典を供える場合には、表書きを手前に向けて供えます。香典袋の表書きなどは薄墨で書きます。

・供物
供物を供える場合は、白い生花や故人の好きだった酒、果物がよいでしょう。また、花輪などは通夜または葬儀の始まる前に届くように手配します。

・焼香
仏式の葬儀の場合は、霊前にお線香を上げたり、焼香をします。焼香は参列者がお香を炊いて死者の霊を慰めるためのものです。焼香の回数は、宗教・宗派によって一、二、三回と異なりますが、大勢の人が会葬しているときは一回でも失礼にはなりません。

■焼香の仕方

1.次席の人に会釈をして立つ。

2.焼番台の数歩前で、まず喪主、僧侶に―礼し、戒名と写真に注目し一礼する。

3.前に進み出て、合掌してから焼香する。
 焼香台の香合の香を3本の指(右の親指、人さし指、中指)でつまみ、押しいただいてから香炉にいれる。
 通常は仏・法・僧と念じて3回繰り返すが、1回でもよい。

4.合掌し、初めの位置まで下がって一礼し、さらに一歩下がって僧侶、遺族に向かって一礼して自席に戻る。

■お見舞いのマナー

事故・病気・災害見舞いの心得
取引先の担当者や上司、先輩、同僚などが事故や病気で入院することがあります。病院へ訪問する場合は、前もって家族の方に見舞いに行ってもよいか、いつ頃行ったらよいかを尋ねます。入院直後や手術の前後は避け、面会時間内に見舞うようにします。
お見舞いの品は病院の近くで買わず、前もって用意します。生花や果物などが一般的ですが、椿(首が落ちるように花が散るので嫌われる)や根のついた植木鉢(根がつく=寝つく、を連想させる)は、見舞いの品としては不適当ともいわれます。
病院での長居は禁物。病人のことを考え、15〜20分ほどで切り上げます。

お見舞いでのポイント
 @多人数でおしかけない。
 A重傷、面会謝絶のときは家族や付き添いの人に廊下などで見舞品を渡すだけにする。
 B同室者や付き添いの人にも挨拶する。大声で話さない。
 @病人を不安がらせたり、うらやましがらせたりする話はしない。
 D長期療養の人には、折に触れ、息長く見舞いを続ける。
 E見舞いに行けないときは、見舞状を送ったり、家族宛に見舞いの品を送るなどする。

地震、火事、洪水などの災害に伴うお見舞いは、まず、被害の状況をつかむことが大切です。近くの場合は、見舞金や見舞品を持って駆けつけ、手伝いを申し出ます。遠隔地の場合は衣類、食料品、日用品など、すぐに必要なものを送ると喜ばれます。

 

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