冠婚葬祭ー慶事のマナー

■冠婚葬祭ー慶事のマナー


ビジネス社会の最も身近な慶事は、先輩や同僚、後輩の結婚式でしょう。
結婚式や披露宴に招待されたときのマナーについて考えてみましょう。


■結婚式

結婚式・披露宴に招待されたら
ビジネス社会の最も身近な慶事は、先輩や同僚、後輩の結婚式でしょう。ここでは、結婚式や披露宴に招待されたときのマナーについて述べていきます。

結婚式や披露宴に出席してほしい人には、結婚する人から招待状が届きます。結婚する人から招待状が届いたら、出欠の返事は早めに出します。招待されても出席できない場合には、披露宴会場へ祝電を打つようにします。結婚祝いは、招待・非招待、出席・欠席にかかわらず、ある程度のお付き合いがあれば、贈ったほうがよいでしょう。

■招待状の返事の出し方

招待状の返事は、早めに出すのがマナーです。できるだけ速やかに返事を出すようにしましょう。期限ぎりぎりに出したり、そのまま放っておくことは、出席をためらっているような印象を与えてしまいます。

・敬称の消去
「御出席」「御欠席」のどちらか一方を消します。返事についている「御」や、「御住所」の「御」、「御芳名」の「御芳」などの敬称は縦二本線で消します。宛名の下の「行」も同様に消して、個人名宛であれば「様」、家名や団体名宛であれば「御中」に書き直します。

・出席の場合
「おめでとうございます。喜んで出席させていただきます」などと一言添えておきましょう。

・欠席の場合
「おめでとうございます」とお祝いの言葉に加えて、「まことに残念ですが、先約のため、欠席させていただきます」などと理由を書き添えます。 どんな理由であれ、先約があるため、と書いて差し支えありません。社交的な物事の場合は先約を守るのがマナーですから、欠席の理由としては妥当なものです。

■祝電

祝電は披露宴会場宛に打ちます。披露宴が午後であれば、午前中に着くように、午前であれば前日までに着くように打っておきます。電報は三時間程度で届きます。いくつか用意されている文例の中から選んでも、自由に文を作ってもよいでしょう。「切れる」「分かれる」といった忌み言葉には十分に気をつけて、お祝いにふさわしいおめでたい言葉を選びましょう。

電報以外にも、郵便局から出せる慶事用の電子郵便やインターネットで送れるネット電報があります。電文やデザインがいろいろ用意されており、値段や締め切り時間がそれぞれ異なります。事前に調べ余裕をもって依頼するようにしましょう。

■ご祝儀

どの程度のお祝いをするかは、自分と相手との関係、あるいは会社と相手との関係で異なります。
一般的には披露宴にかかる費用の一人分をやや下回る程度、または月収の三〜五%を目安にといわれています。金額は一万円、三万円、五万円と区切りのよい額にします。

現金は新札を用意し、必ず中包みに入れ、その上に住所、氏名、「金参万円」などと金額を書いておきます。中包みのない祝儀袋は半紙を析って札を包み、その上に住所、氏名、金額を書いて袋に入れます。

■結婚祝い

結婚のお祝いはできれば品物がよいのですが、現金や商品券でも差し支えないとされています。結婚する人が親しい間柄であれば、現金がよいのか、品物がよいのか率直に聞いてみるのもよいでしょう。
品物でも現金でも結婚祝いは「のし」を付けて、紅白や金銀の水引を結びきりの形に結び、「御祝」「壽」(寿とは書かない)などの表書きに、氏名を記入して形式を整えます。

式の当日は何かと落ち着かないので、祝いの品は招待状が届いてから、できれば挙式の一週間前には先方に届くように贈ります。ただし、披露宴に招待されていない場合には、相手に不要な気遣いをさせないよう、挙式後に届けるようにします。

■披露宴

披露宴の服装とスピーチ
・服装
招待状に「平服で」とあれば、男性はダークスーツ、女性はドレッシーなワンピースやスーツにアクセサリーで華やかに装います。女性の場合、白は花嫁の色とされていますので、白は避けるようにします。

・スピーチ
日頃から付き合いの深い同僚は、当日、祝辞や祝い歌くらいは頼まれる覚悟をして出席したほうがよいでしょう。スピーチするときには、つい調子に乗ってしゃべらないように注意してください。披露宴での長い挨拶は歓迎されません。スピーチは三分以内に終えるようにしましょう。上手な話ができないと思ったら、だらだらとしゃべり続けずに早めに切り上げたほうが喜ばれます。

・受付を頼まれたら
同僚など親しい人の結婚式にはお手伝いを頼まれることがあります。
当日は早めに会場へ行き、受付テーブルに署名してもらう記帳簿と筆記用具を整え、時間になったら姿勢良く立ち出席者を迎えます。来賓その他のお客様が見えたら、「お忙しいところご出席ありがとうございます」「恐れ入りますが、お名前をお願いいたします」と挨拶し、席札を渡して、控え室にご案内します、御祝儀を出されたら、お礼の言葉を述べて受け取り、紛失盗難に気をつけて保管します。
受付を頼まれたときは、「正確に、確実に、来客の名前を確認し、お祝いをお預かりする」「いかだいたお祝いは、責任を持って記帳、保管する」「受付には必ず人がいるようにする」といった点に気をつけましょう。
職場の同僚がお金を出し合ったお祝いの品ならば、式後の出社日にみなの前で手渡してもよいでしょう。

■取引先の慶事

取引先の会社のお祝い事や行事に参加する場合のマナーについて考えて見ましょう。
会社のお祝い事や行事としては、経営幹部社員の就任披露、会社の周年記念式典、新社屋落成、開店祝い、新製品発表会、創業記念式典、新年の賀詞交換会などが挙げられます。

・出席について
よく「出席は遅めに、退席は早めに」などといわれます。あまり早々と会場へ行く必要はありませんが、式典やパーティーでは主催者の挨拶がありますから、それに間に合うように会場に着いている必要があります。会費は受付で支払いますが、出席と答えておいてやむを得ず欠席となった場合にも会費は支払うようにします。

・服装
行事の性格で服装も異なります。たとえば、社長就任披露などの場合はダークスーツなどの略礼服がふさわしいし、新製品発表などのビジネス要素の強い場合は平服でもよいでしょう。

・パーティーでは
多くの料理が用意されていると思いますが、他の人の邪魔にならないよう、また料理を取る人の流れに逆行しないように、手早く取ります。パーティーは、出席者同士で交歓するのも大切な目的のひとつなので、知っている人だけで固まらずに、他の参会者と挨拶します。そのためにも名刺を切らすことのないよう、十分な枚数を用意しておます。

・退出するとき
会場の動きを見ていると、潮が引くように参加者が帰り始めるタイミングがあります。その流れに乗ってそばにいる主催者側の人々にお招きの礼を述べて退出します。それ以前に自分の用事で早めに退出するときは、招待のお礼を述べ、早めの退出を詫びて目立たぬように退出します。あまり最後までとどまるのは、時として主催者に対して迷惑になります。

 

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