パニック障害と呼ばれるようになったのは最近のことです。
パニック障害は、ある日突然日常生活の中で、何の前触れもなく、動悸や呼吸困難、吐き気、めまい、冷や汗、震えなどの発作におそわれ、パニック状態になる病気です。
なんとなく前兆を感じる、ということはまずありません。
電車や車・飛行機、エレベーターの中などの閉鎖された空間や人混みの中で起こることが比較的多いのですが、歩いていたり、家でテレビを見ているときなどに、発作が起こることもあります。
発作に突然見舞われるのに加えて、さまざまな不快症状が強く出て、「このまま死んでしまうのではないか」「発狂するのではないか」という恐怖にかられることもあります。
病院で検査を受けても、特に身体には異常が発見されないことがほとんどです。
また、あまりにも発作が強烈なために恐怖心が残り、また起こるのではという不安にとりつかれてしまいます。
パニック障害は昔からある病気で、心臓神経症や不安神経症と呼ばれていました。
パニック障害と呼ばれるようになったのは、まだ最近のことです。
1980年に、米国精神医学会が出した報告書に初めて登場して、その後、1992年にWHO(世界保健機関)の国際疾病分類にパニック障害として登録されたことから、この病名に統一されたのです。
発作は一度ではなく何度も繰り返され、その回数や強さはさまざまです。
週に一回ぐらいの頻度で中程度の発作が起こることもあれば、強い発作の後は何か月も間が空くということもあります。
パニック障害はときに慢性化しますので、根気よく治療することが大切です。
⇒自宅で簡単にできるパニック障害治療法