自律神経失調症は男女の別では女性のほうが多い!
自律神経失調症が多いのは年代別にはあまり差はありませんが、男女の別では、女性のほうが多くなっています。
これは、月経、妊娠、出産、閉経など女性特有の体のリズムと、職場・家庭生活、育児、介護など女性の置かれている心理的、社会的状況という2つの要因があるからです。
では、女性特有の自律神経失調症の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。
まず、ストレスの影響が大きい更年期障害が挙げられます。
更年期には、女性ホルモンのバランスが急激に変化するため、身体的・精神的な不調、いわゆる更年期障害が
起こりやすくなります。
しかし、女性ホルモン分泌の変化よりも、心理・社会的なストレスが原因になっているといいます。
更年期に多いストレスとしては、次のようなものがあげられます。
・子どもが独立した後の喪失感や孤独感
・夫の定年退職や自らの職場での不安定な立場
・親の病気、介護、死などに対する危機感
・老後の不安
次に、妊娠、出産、子育てに対する不安で起きるマタニティーブルーがあります。
女性は妊娠時には様々な心理的変化が起こることがあり、出産後はホルモン分泌の変化によって、ストレスに弱くなる傾向があります。ある調査では、初産の妊婦の約38パーセン卜がマタニティブルーを体験すると出ています。
もうひとつが月経前症候群(PMS)と呼ばれるものです。
月経が近づくと、不眠、不安、頭痛、筋肉痛、吐き気などの症状が現れ、月経開始とともに軽くなっていく
ものを「月経前症候群」といいます。
環境の変化などによるストレスに性ホルモンが影響されて起きると考えられています。
精神的な不安定さや現実社会への不適応など、心理的要因もかかわっていることもあり、ときには万引きや虐待といった衝動的・強迫的な行為におよぶことがあります。
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