シニアにおすすめのピアノレッスンとは?
練習時間の考え方
子どもの時のピアノレッスンとは違い、シニアの場合は練習すればするほどいいというわけではありません。
シニアにはそれなりの効果的な練習時間の考え方があります。
小さい頃からピアノを弾き続けてきた人であれば、3、4時間の連続した長時間練習も可能です。
ですが、60歳を過ぎてからピアノをはじめた場合、手や腕に力が入ったまま弾いていることがよく見られます。
その状態を長時間続けると、手を痛める可能性があります。
ですから、手が疲れたと感じたらすぐに手を休めて、ピアノ演奏とは違う筋肉を使う家事やスポーツなどをすることをおすすめします。
手の疲労を感じなくなったら、また弾きましょう。
毎日練習したほうがいい?
体を使って行うものとして、水泳の練習に関するデータがあります。
週2回、1日1時間(週に計2時間)練習するグループと、
週3回、1日30分(週に計1時間半)練習するグループを
比較して、練習の効果を実験した結果が出ています。
比べてみると、後者(週に計1時間半)のほうが、前者(週に計2時間)よりも上達がはやかったそうです。
長時間練習しているにもかかわらず、まとめて練習するグループのほうが上達が遅かったのです。
これは、ピアノのレッスンにも当てはまります。
「何日に1回か」まとめて長時間練習するよりも、短時間でも「毎日」練習するほうが効果的です。
体調が悪いときや疲れているときは無理して弾くことありませんが、たとえ短時間でも、なるべく「毎日」弾くのが理想です。
1日のなかの練習時間のとり方
指の訓練を1日に長時間まとめて行った場合と、何回かに分けて短時間行った場合と、どちらがはやく器用に動くようになるか?という研究を見てみると、「手の器用さ」に関しては、時間をおいて繰り返したほうがいいことがわかっています。
つまり、ピアノを1日に1時間弾くとしたら、まとめて弾くよりも、朝30分、夕方30分という風に分けて弾くほうが、学習成果という点からも、手への負担という点からも、おすすめです。
ピアノのレッスンでは、なるべく毎日、細かく数回に分けて練習するようにしましょう。
指以外も使おう
ピアノレッスンといえば、鍵盤に向かってひたすら「指」を動かしているだけと思うかもしれません。
しかし「指」以外のさまざまな機能を駆使して学習したほうが、演奏も確かなものとなります。
・「目」を使って、楽譜をしっかり読む、書く
・「口」を使って、ドレミで歌ってみる
・「耳」を使って、曲のCDや録音した音を聴いてみる
・「脳」を使って、音符や記号を記憶する
・「体」を使って、リズム練習をする
いろいろな機能を使った学習は、学習成果が高まるだけでなく、手の障害も起きづらく、脳も活性化します。
弾くだけでなく、読む・書く・歌う・聴く・記憶する……さまざまな方法で行うのがおすすめです。
⇒シニアが楽しくピアノを始める方法